親がナビゲーターになれるかが中学受験の勝負

 時間ができたので中学受験に関わる本を読みまくっている。
 それはまだ私立の中学に入るメリットを公立上がりの自分が十分理解できていないから。
 もちろん息子の成功は心の底から応援しているし、良い環境で学校生活を満喫して欲しいと切に願っているが、実際勉強に苦しんで逃げ出そうとしている息子を目の前にすると、「受験やめても良いんじゃない?」という禁断のセリフを口に出してしまいそうになる。
 特に昨年の自粛明けには親子でお互いにメンタルを削りあっていた。「何で学校行かなきゃいけないの?」「どうしても行きたくない。」という息子に優しい言葉をかけてあげられなかった後悔が今でもずっと残っている。
 あの手この手で説得したり家から引っ張り出したりしていた。こちらも子どもを1人で家に置いておきたくないので必死だ。
 でも今なら自分が家にいる状況であるから笑って「たまにはいいよ。」と許してあげられる。でも実際に選択肢を与えると子どもは自分から「行く」と選択して家を出る。ずっと家にいなかった母が家にいる違和感に耐えられないのかもしれないが(笑)
 おそらくこれまで選択肢を与えてこなかったのだと思う。親のいいなりの子どもは楽かもしれないが、子どもらしさがなく不自然だというのは赤ちゃんの頃からよく知っている。それは子どもが大きくなってからも一緒で、自己主張と反抗はいくらでもあって良いものだ。
 それは心の奥底ではよくわかっているのに、受け止めてあげられる余裕と器が自分になかったことが子どもが挫けた後立ち直るまでに時間がかかった全ての原因。
 今はそれがはっきりとわかって自分に絶対に誓っていることがある。
 ”子どもに向かって怒鳴らないこと”
 感情的になることはこちらも人間なのでいくらでもある。でもこれまで怒りの感情が芽生えると直接的に子どもに怒鳴ってしまっていた。それで子どもが萎縮して動くことはあっても、その後に行動や習慣が大きく変わることはなかった。
 自分も親や上司から怒鳴られるのは絶対に嫌だ。それを自分の子どもだからといって遠慮もなしにやってきた。猛省。
 子どもの行動を変えたければ一度現状を共感して受け入れてから諭さなければ意味がない。
 中学受験を楽しく乗り切る方法論の1つに「勉強の管理をするのではなく、子どもが安心して加速して進んでいけるよう、親は道筋を示すナビゲーターであれば良い」と教えてくれるものがあった。
 ハッキリ言って私よりも息子の方が学力が高い!息子の勉強を教えてあげることは私にはできない。
 母にできることと言ったら横道にそれないよう優しく手を引いてあげること。引っ張っては振りほどかれてしまうので、あくまで優しく壊れ物を扱うように。そして正しい道をちゃんと進んでいたら、立ち止まってしまってもすぐに駆け寄ったりせずに離れた場所から忍耐強く見守ること。
 小言母なのでこれがまだ全然できていない。息子を信じて見守ろう。そして階段を一歩一歩着実に上がっていく後押しができるよう、まずは階段作りとなる意味のスケジュール管理を手伝って、息子と一緒に先の見通しをたてていこう。

 勉強することを自分から楽しめるようになること。それが一先ずの大雑把な目標。

Follow me!